2012年11月20日

宮城県金華山黄金山神社 復旧支援活動 後編

少し更新するのが遅くなりましたが復旧支援活動の続き2日目を。

宮城県金華山黄金山神社 復旧支援活動 後編
2日目の早朝、宿泊部屋から撮影した外の景色。対岸に見えている山は牡鹿半島になります。
大津波が押し寄せる前、大きなひき潮が起こり対岸の牡鹿半島まで歩いて渡れる程に
海底が見えていたそうです。どれだけの大津波だった事でしょうか…。

そしてこの日は早朝から強風が吹いており風の音で目覚めました。
因みに昨夜は宿泊部屋にて災害用簡易寝袋(アルミ箔製)に入って就寝。
布団も借りる事が出来たのですが、極力ご迷惑をお掛けしないようにという事と
この薄いアルミ箔製の寝袋がどれ程のものなのかというのも気になりまして。。。
(流石に極寒の中では厳しいのかなと感じましたが、
  それなりに服を着込み寝袋に入れば問題ないのではと感じました)

宮城県金華山黄金山神社 復旧支援活動 後編
起床後、先ずは神社境内の清掃奉仕をさせて頂き、朝食後足早に作業へと向かいますが
生憎雨が降りはじめ… もちろん小雨決行で作業を行います。

この日は2班に分かれ、数名が金華山の頂上にある奥宮へと向かい
震災により倒壊した大護摩堂の修復作業に従事。
宮城県金華山黄金山神社 復旧支援活動 後編宮城県金華山黄金山神社 復旧支援活動 後編

また、もう一班は前日と同じ場所で同じ作業に従事。
かなりの重作業でありますので前日の作業の疲れも当然残っている中ではありましたが
皆、只管に土砂や大きな石を運び出し、そろそろ昼食に入ろうかという時に事態が急変。
早朝から吹き続けていた強風により、午後から船が欠航になる恐れがあるとの連絡が入り。。。

心半ばではありましたが作業中断を余儀なくされ、
半時間後には1便目が島へと到着するとの事でありましたのでバタバタとしながら下山。

宮城県金華山黄金山神社 復旧支援活動 後編宮城県金華山黄金山神社 復旧支援活動 後編
僅かばかりの時間であり、まだまだダム内には土砂が残っておりますが…。
限られた時間の中で精一杯私達も力を出し尽くしました。
今後も別の青年神職の方々が作業に来られるという話も伺っておりましたので私達の想いを託し離島。

50名近い人数が一度に船に乗船出来ませんので2回に分けて乗船し
荒れた海を何とか鮎川港へと全員無事に戻る事が出来ました。

1時間半ほど当初予定されていた時間より早く戻って来ましたので
その時間を活用し急遽石巻市内と仙台空港近くの名取市へと被災地の現状認識・視察へとまいりました。

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石巻市の現状。山積された車や瓦礫の山が今もそのままとなっております。
宮城県金華山黄金山神社 復旧支援活動 後編
こちらは門脇小学校。母校がこのようになってしまった方々の事を想うと…心が傷みます。

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こちらは門脇小学校近くにある日和山。この山の上に鎮座する鹿島御児神社へと参拝。
震災時、周辺の多くの方々がこの日和山へと避難されたそうです。
宮城県金華山黄金山神社 復旧支援活動 後編
日和山から見た市内の様子。
大津波の際には至る所で油が流出したそうで
水面に浮かんだ油に火がつき、まさに火の波が迫ってきたそうで津波、火災で被害が甚大なものとなりました。

宮城県金華山黄金山神社 復旧支援活動 後編
”ひとりはみんなのために、みんなはひとりのため”に と願いが綴られた千羽鶴。
誰かが石巻市民の皆様へと送られたものでしょう。(境内にて)

宮城県金華山黄金山神社 復旧支援活動 後編


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石巻市を離れる頃、周辺にはおびただしい量の瓦礫の山があちらこちらに。
現在、周辺に焼却施設が設けられ、この瓦礫を焼却しております。
その為、街中は前が見えないほどの白い煙で覆われているような状況でした。
然しながら、この焼却施設には仮設住宅にお住まいの方や震災で職を失われた方々が
優先的に雇用されているというお話も伺いました。


そして最後に仙台空港近くの名取市は閖上(ゆりあげ)地区へ
宮城県金華山黄金山神社 復旧支援活動 後編
地区内の閖上湊神社へと参拝。こちらの小山も日和山と呼ばれているようです。
大津波がこの山を越えたそうです…。

宮城県金華山黄金山神社 復旧支援活動 後編
山の上にあった社殿は倒壊。現在社殿跡地には神籬(ひもろぎ)が建てられておりました。

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                         山の上から見た周囲の様子。

そして2日間私達を安全に目的地まで送り届けて下さった
バスの運転手さんの実家もここ閖上地区にございました。
震災により2~30人の友人知人を亡くされているそうで、
心苦しかったかもしれませんが私達に震災時のお話をして下さいました。

今、被災地の方々が1番怖れているのは
”終わったものとして忘れ去られる事”だそうです。
メディア等見ておりましても被災地の現状を報道されているのを目にする機会が少なくなりました。
また国民自身にもどことなくそのような風潮がながれているようにも感じます。

今回、限られた僅かな時間ではありましたが復旧支援活動や視察を通じ、
体感・体験する事によりあの時を忘れず風化させないよう、より一層被災地への想いを強く感じました。

同じ日本国民であるならば、その心や苦しみを分かち合い
共に復興再生へと歩んでいかなければなりません。


小さな事かもしれませんが一人でも多くの方々に被災地の現状を認識して頂き
想いを寄せて頂くきっかけになればと、沢山の写真をブログに掲載させて頂きました。

このブログを見て下さいました皆様の周りの方々にもこの被災地の現状をお話頂ければと思います。
小さな支援かも分かりませんが、先ずは誰にでも簡単に出来る支援であると思います。
少しでも想いを寄せていく事がこれからの復興再生への大きな支援に繋がっていくものと信じております。


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Posted by 須賀神社 at 13:26 │神道青年会